機能性ディスペプジア(FD)とは
機能性ディスペプジアとは、胃もたれ感やみぞおちの痛みなどのつらい症状を繰り返すのに、胃の内視鏡検査では異常が見つからない病気です。
日本人の10~20%にみられると言われ,決して珍しい病気ではありません。しかし、病気であることに気づかないまま放置されていることや、機能性ではなく気のせいだと片付けられていることも少なくありません。
食べ物がいつまでも胃の中にとどまっているような不快感があり、食事をしてもすぐにお腹が一杯に感じがあり、それ以上食べられなくなる症状が週に3回以上ある場合や、週に1回以上、みぞおちに熱をもったような痛みがある場合は機能性ディスペプジアが疑われます。胃癌にも似た症状がでることもありますので、思い当たる症状があればご相談下さい。
機能性ディスペプジア(FD)の原因
明確な原因ははっきりしませんが、胃の蠕動運動の機能が不良になり、胃の内容物が正常に腸に送られないことや、胃酸の出過ぎ、さらには胃が刺激に対して痛みを感じやすくなっていることが原因となっていると考えられています。
さらに、不安や緊張等のストレスや食生活を中心としたライフスタイルの乱れなどが誘因になると言われています。
どんな検査をしますか?
症状の原因が器質的(癌や潰瘍など)でないことを確認する検査として、上部内視鏡検査(胃カメラ)や腹部超音波検査を施行します。
治療はどうしますか?
機能性ディスペプジアの治療は、生活指導、食事療法、薬物療法が基本となります。
まず、病気によるつらい症状のそれぞれを和らげて行くことを第一に考えてお薬を用いて治療を致します。
主に、胃腸の運動機能を改善させる作用をもつお薬を中心に治療しますが、胃酸が強く出過ぎている場合は、胃酸の分泌を抑える薬を併用することもあります。